清明祭は、中国から伝来した祖先供養の行事といわれ、旧暦の3月上旬、二十四節気の一つ清明の頃盛大に行なわれます。墓前に親族や一族が集まり、重箱料理や果物などをお供えし共食します。聞き書きした那覇市の家庭では、本家が重箱料理をつくり、1970年代にはいとこやその子どもまで30名ほどが集まったそうです……
昔から冠婚葬祭のときによく出された料理で、長門市や萩市、山口市に伝わる伝統食です。「柏椀」と書いて「かしわん」と読む呼び名の由来は、地元で聞いてもわかりませんが、江戸時代の京阪では大型の汁椀のことを菓子椀と呼び、魚や鶏肉、野菜など具だくさんの汁ものを入れていたので、それに由来するのではないかと思……
新鮮な魚肉をすりつぶし、調味料や卵白などを混ぜ、蒸したりあぶったり揚げたりした料理は県全域で食べられています。 かまぼこ(かんぼこと呼ばれることもある)は、魚肉を使った島の代表的な家庭料理の一つでした。すり身の状態でしばらくねかせるのがポイントで、ねかせることで弾力が出てきます。材料もシンプルで……
東シナ海に浮かぶ甑島には高校がなく、子どもたちは中学校を卒業すると親元を離れて「島立ち」し、その後も郷里を離れる人が少なくありません。里帰りした際には、砂糖を多めに使い、具がたっぷり入った混ぜご飯でもてなします。 甑島は上甑島、中甑島、下甑島の3島が連なっており、混ぜご飯の材料や味つけは地域や家……