有田では、6月1日は「山のぼり」の日となっていて、昔は休日でした。この日は仲間と旅行や同窓会などで集まり、その際には、ちょうど季節を迎えるえんどう豆をたっぷり入れたおにぎりがよくつくられました。 「山のぼり」というのは、かつては有田焼の窯元に勤める職人さんの慰労として、町内にある小高い「観音山」……
醤油味のおにぎりというと焼きおにぎりが一般的ですが、これは白飯を生醤油でにぎり、のりで包んだものです。白飯とのりのおいしさに醤油のうま味と香りが加わり、アルミホイルで包んでおくと、のりのしっとり感が増し、さらに味わい深くなります。北海道ではのりおにぎりに塩を使う家庭と醤油を使う家庭があり、道内の……
2~3月にとれる薄くてやわらかい真昆布の若芽、若生昆布を使ったおにぎりです。若生まんまとも呼ばれ、津軽半島の沿岸部、陸奥湾や津軽海峡に面した地域で昔からつくられてきました。おにぎりは若生昆布とご飯だけとシンプルですが、若生昆布ならではの磯の香りと昆布についた塩けがご飯と合わさり、絶妙な味です。ご……
富山でおにぎりといえば、のりではなくとろろ昆布で巻いたおにぎりのことです。とろろ昆布は酢漬けした昆布を薄く削ったもので、ほんのりとした酸味と昆布の風味でご飯との相性が抜群なのです。 他県ではとろろ昆布はときどき吸い物やうどんに入れるくらいのようですが、富山では、県全域の家庭で常備されています。町……