新鮮なもつを大根、ごぼう、にんじんなどの野菜と一緒に、味噌と醤油で煮こみます。にんにくのきいたもつ煮はおかずにも酒の肴にもなり、ご飯に汁ごとのせて食べると丼にもなります。寒さが増してくる十日夜《とおかんや》(旧暦10月10日)の頃、刻んだねぎがたっぷりのったもつ煮が夕飯に出ると、温かさが体にしみ……
昭和50年代に行なった横浜市の食生活調査で、餃子は代表的な夕飯のおかずにあげられました。横浜市には江戸時代末期に外国人居留地がつくられ、やがてそこが中国人を中心とした南京町になり、昭和30年に中華街と呼ばれるようになります。日頃から中国料理に接する機会も多く、餃子は家庭でもよく食卓にのぼりました……
中華街に近く中国籍の人も多い横浜市中区では、焼売は家庭料理の一つです。ただし、近くに中華料理店があり手軽に買えるので、手づくりより購入することが多かったようです。とくに昭和初期にできた崎陽軒《きようけん》の「シウマイ」が横浜みやげとして評判がよかったので、親戚が遊びに来るときには買ってきてもてな……
ミミガーは「耳の皮」。といっても皮と軟骨を含めた豚の耳そのものを指します。ゼラチン質が多くたんぱく質、コラーゲンが含まれていて、コリコリとした食感が魅力です。下処理して細切りにしたものや味つけしたものが売られています。 ミミガーサシミはミミガーの酢味噌和えですが、酢味噌にピーナッツバターが入る沖……
沖縄の代表的な内臓料理で、正月や結婚祝い、97歳を祝うカジマヤーの祝い、米寿を祝うトーカチの祝い、生まれ年の干支が巡ってきた年に祝う生年(トシビー)祝い、法事などでつくられます。沖縄の正月には、もともと他県のような雑煮やおせちはほとんどの地域にはなく、出される料理は地域や家庭によって異なりますが……