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検索結果:1062件のデータが見つかりました。(3件のビデオが含まれます)

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    こけらずし(三重県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 80ページ

     5種類の具が飾られた美しい押しずしは、県南部、尾鷲市や紀北町など東紀州北部のもの。ご飯と具を4段重ねたもので、正月や祭り、人生儀礼の祝いなどの際、家族や親戚総出でつくりました。日常は質素でも、こういうときは華やかなすしで祝い、お祝いをくれた家には重箱に詰め、お返しに届けました。 熊野灘沿岸という……

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    宇川ずし(滋賀県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 82ページ

     甲賀《こうか》市水口《みなくち》宇川集落の特産品、かんぴょうを使った宇川ずしは春祭りのごちそうです。宇川集落では4月25日の天満宮の祭日、春祭りに出すだけでなく、その翌日も、山に登って菜の花を見ながら女性たちだけで宇川ずしを食べる習慣がありました。農繁期になる田植えの前に、ごちそうを食べ、束の間……

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    こけらずし(和歌山県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 90ページ

     紀伊水道でたくさんとれる鯛をそぼろや酢じめにし、錦糸卵や椎茸を散りばめた、色合いも美しい押しずしです。紀伊半島北西部、和歌山市周辺の正月や祭りの行事食で、鯛の白色、えびの赤色、錦糸卵の黄色、椎茸の茶色が大皿に映え、ハレの日にぴったりのすしです。こけらとは杉や桧を薄く割った板のことで、昔は屋根をふ……

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    一合ずし(広島県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 92ページ

     1個のすしに約1合分のすし飯を使う一合ずしは、田植えや稲の収穫を祝う秋祭りなどに、県中北部で広くつくられてきました。芸北地域では、花見や正月には巻きずしをつくりますが、秋祭りは一合ずし。田んぼが少ない山間部では、白米の大きなすしは特別なごちそうでした。今も祭りなどにつくられますが、食べきれないの……

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    岩国ずし(山口県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 94ページ

     広島との県境になる県東部の岩国で祝いごとには欠かせないこのすしは、見た目が華やかで別名「殿様ずし」ともいわれています。祭りや誕生日など、さまざまなハレの日に家々でつくられました。1人前に2段を重ねて盛りつけるのは、おめでたいときに重なっているものは縁起が良い(重ね重ね)から。食べるときは1段ずつ……

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    石切ずし(香川県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 96ページ

     瀬戸内海に浮かぶ小豆島は、香川県内で一番大きな島です。この島に伝わるのが、大きな型を使ってつくる石切ずしです。県内各地に押しずしはありますが、これだけ大きな型を使い、重しに「石」を使うのはこのすしだけです。 小豆島は古くから石の産地で、大阪城を築城する際、城の土台をつくるために良質な石が必要とな……

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    鰆の押し抜きずし(香川県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 98ページ

     このすしは鰆の鮮度の良さが命です。鰆、そら豆の緑、卵焼きと見た目も春らしく、木の芽がさわやかな香りを添えます。中に違う味の具が入っているので、食感や味の違いも楽しめます。基本は四角形でしたが、近年は扇子型が多くなっています。県内のほかのすし、カンカンずしや石切ずしよりすし飯の押し方が弱めなのも特……

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    須古ずし(佐賀県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 100ページ

     もろぶたに詰めて切り分けたすし飯を田畑とあぜ道に見立て、そこに四季折々の旬の産物をのせたすしです。有明海に面する白石町の須古地区で祭りや祝いのときにつくる箱ずしとして、家ごとの味が伝えられています。もろぶたやすし切り(切り分けるヘラ)は嫁入り道具として特注することもあり、嫁ぎ先では漆を塗ったり、……

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    大村ずし(長崎県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど 102ページ

     大村ずしは、すし飯・具・すし飯・具と2段に重ねた角形の押しずしです。旧大村藩だった大村市を中心に、東彼杵《ひがしそのぎ》郡や西海《さいかい》市などに伝わるハレの日の料理で慶事や弔事いずれでも、また何か行事のたびに家庭でつくられてきました。大村氏の領地回復の祝膳が起源とされ、500年以上の歴史があ……

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    そば切り(徳島県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 24ページ

     県西部の山奥、三好《みよし》市祖谷《いや》地域で食べられているそば粉だけで打ったそばです。祖谷は急な傾斜地が続く地形になっており、他の地域との交流も少なく、平家の落人が逃げのびて住みついたという伝説もあるほどです。冷涼な気候なので、昔から稲ではなく、ソバが栽培されてきました。 つなぎを入れずに打……

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    そばじゅい(宮崎県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 27ページ

     鹿児島との県境に近い都城《みやこのじょう》盆地は、シラス台地に覆われ、田が少なく小麦も多くはとれませんが、さつまいもやソバができます。標高の高い西岳のそば粉はおいしく、一年中、そば切り(かけそば)やかきそば(そばがき)、そばじゅい(そば汁)などにして食べられました。 夜のご飯が少ないときや寒い夜……

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    わくど汁(宮崎県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 28ページ

     わくど汁は、そばのだご汁のことです。椎葉村《しいばそん》の山中に源を発する耳川《みみかわ》流域では、カエルをわくどと呼びます。だんごに火が通ると浮き上がってきて、カエルが顔を出しているように見えることからその名がついたそうです。 村の西端部に位置する向山日添《むかいやまひぞえ》地区では現在も焼畑……

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    そまんずし(鹿児島県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 30ページ

     そまんずしは、そばの雑炊《ずし》のことです。昔は寒い冬の夕食に囲炉裏を囲みフウフウ吹きながら食べ、体の芯から温まりました。 米が少なかった鹿児島の農村部では、米の代用食としてそばが広く用いられました。火砕流が堆積してできたシラス土壌は、やせ地で米や小麦の生育が悪かったため、生育期間が短く、手間が……

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    耳うどん(栃木県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 38ページ

     耳うどんの珍しいかわいらしい形は耳に似せたもので、正月に食べると、一年中悪いことが聞こえずに済むといわれています。また、耳は鬼の耳を意味しており、食べてしまえば家の話を聞かれないから一年中悪いことが起こらないともいわれます。形が雛人形に似ているので「姫うどん」と呼ぶこともあります。正月にはゆでた……

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    煮ごみ(栃木県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 40ページ

     栃木県は小麦の産地で、冠婚葬祭にも日常にも、よく手打ちうどんがつくられました。さらに手早くできる日常の食事として、うどんや幅広のひもかわを煮こんだ煮ごみが、とくに冬場は毎日のようにつくられます。主食のうどん、おかずの野菜と汁が一品になっていて、肉や海の魚などがなくてもおいしく、すべて自給できるも……

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    おっきりこみ(群馬県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 46ページ

     上州(群馬県)の養蚕《ようさん》農家では、夕食はおおよそ「おっきりこみ」と決まっていました。県内でも西部と北部は麦づくりと養蚕がさかんな土地柄で、当時、蚕《かいこ》の世話をしながら男衆と共に野良に出て働く養蚕農家の女衆が、手早く大量につくれる料理として始めたのが発祥と伝えられています。 囲炉裏に……

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    ひもかわ(埼玉県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 50ページ

     日高市を含めた入間《いるま》台地は、耕地が火山灰土のため、水田がつくれず、小麦、大麦などの栽培がさかんな麦食文化の地域です。大麦は米に混ぜて節米に努め、小麦は粉にひいて麺をつくる習慣がありました。 うどんよりも生地を幅広く切るひもかわは、この地域では日常の食卓によく出される麺料理です。麺の幅や厚……

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    お祝いうどん(山梨県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 54ページ

     上野原市周辺では、七五三、結婚式、還暦の祝いなど、祝いごとの膳の最後に必ずといっていいほど、このお祝いうどんが出ます。上野原市は県の最東部で、かつては養蚕がさかんで「甲斐絹」で有名な織物業により栄えた地域です。河岸段丘の地形と水利に恵まれないことから、水田は少なく、おもに陸稲、小麦、大麦、雑穀、……

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    味噌煮こみうどん(愛知県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 59ページ

     だし汁に八丁味噌を溶き、生のうどんを入れて煮こんだうどんです。山梨県の「ほうとう」を参考に、味噌で調味しただし汁でうどんと野菜を煮たのが由来、とされる説があります。だし汁で煮たうどんはかたく、知らない人には「火が通っていない」と勘違いされることもありますが、このかたさも魅力です。だしや具の鶏肉に……

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    打ちこみうどん(香川県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 63ページ

     香川県は典型的な瀬戸内海式気候で日照時間が長く、平野も広いので穀物の生産に適しています。おもな作物は稲ですが、戦国から江戸時代にかけて二毛作がさかんになり、小麦の生産が増えました。その小麦と季節の野菜などを組み合わせたのがこのうどんです。 いりこだしに油揚げやねぎなど、その時期にとれる野菜を入れ……

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    しっぽくうどん(香川県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 64ページ

     季節の野菜を煮こんだ具だくさんの汁を、ゆでたうどんにかけたものです。汁に大根や里芋、にんじん、ねぎなどの野菜の甘味や旨み、油揚げの味が出て、寒い季節にとてもおいしく、これだけで食事にもなり、めったに使わない鶏肉が入るとごちそうだったそうです。昔は大晦日をはじめとする年中行事、また冠婚葬祭にはうど……

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    包丁汁(愛媛県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 66ページ

     小麦粉をこねて包丁で切り、太めのうどん状にのばし、たっぷりの煮汁で煮こんだ料理です。包丁と呼ばれる麺は太さも長さも不ぞろいですが、細いところはつるつる、太いところはしこしこと、均一でないのが味わい深いのです。手でのばすのでエッジは立っていませんが、ところどころのねじれた部分に適度に角があり、おも……

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    ほうちょう(大分県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 70ページ

     大分市の戸次《へつぎ》地域でつくられている料理で、2~3mもの長さにのばした麺をつゆにつけながら食べます。戦国時代に大分を治めていた大友宗麟《おおともそうりん》に、好物のアワビの腸《ちょう》に見立ててこの料理を出したところ大層喜ばれたそうで、このことから「鮑腸《ほうちょう》」と呼ばれるようになっ……

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    鯛めん(大分県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 72ページ

     鯛はつがいになったら決して離れないといわれていることから、鯛めんは結婚式の縁起物として欠かせないものでした。立派な鯛が一尾まるまるのった大皿は見た目にも豪華で、婚礼のしめくくりに出ると祝いの場がさらに華やぎます。海から離れた宇佐市院内町《いんないまち》では、自宅で結婚式をする際、特別に海に近い場……

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    おとうじ(長野県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 76ページ

     おとうじの「とうじる」とは温めるという意味で「湯治《とうじ》」からきたといわれています。竹で編んだとうじかごにゆでた麺を入れ、具だくさんの汁の中で温め直して食べます。汁をつくり、麺をゆでておけば、すぐに出せるので、善光寺平では法事など人が集まるときによくつくられました。 「たくさん準備しています……

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    冷たい汁そうめん(高知県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 87ページ

     高知でそうめんといえば、つけめんではなく、冷たい汁をたっぷりはった器でいただく汁そうめんです。麺の上にはすまき、ねぎをのせるのが定番で、煮たなすや椎茸、錦糸卵を入れるという家庭もあります。だしには小あじやいわしの煮干しを使いますが、かつお節や小さな鯛でだしをとる人もいます。冷たい汁に浸ったそうめ……

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    汁はっと(宮城県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 95ページ

     手で薄くのばした小麦粉の生地「はっと」を具だくさんの汁に入れた県北の料理で、「つゆはっと」「はっと汁」とも呼ばれます。県北の仙北地域や大崎地域は米どころですが、かつては伊達藩による「買米制度」(年貢米以外の余剰米を安値で強制的に買い上げる制度)により、米農家でも麦飯や小麦粉を使った料理をよく食べ……

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    法度汁(栃木県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 96ページ

     法度汁とはすいとんのことです。県内全域で食べられ、地域により「はっとう汁」「だんご汁」「とっちゃなぎもち」などとよばれます。「とっちゃなぎもち」は、生地を手でつまんで落とす(とっては投げる)ことからの呼び方です。「法度」はおいしくて食べすぎるので「ご法度」になったという説もあります。 かつては米……

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    かぼちゃのだんご汁(福岡県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 98ページ

     大分との県境にある豊前《ぶぜん》地域では、夏から秋のかぼちゃがとれる時期になると、かぼちゃのだんご汁をつくります。基本の材料はかぼちゃ、いりこ、小麦粉の3つですが、塩味だったり味噌味だったり、かぼちゃの切り方や煮くずし加減、加える材料など、各家庭の母の味があります。山国川《やまくにがわ》をはさみ……

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    だんご汁(大分県)

    • 日本の家庭料理
    • 日本の家庭料理:そば・うどん・粉もの 100ページ

     味噌汁にだんごを加えた、大分の代表的な料理です。だんごというと球状のものを想像しますが、これは地粉に水を加えてこね、手で長細く平たくのばした麺状のものです。大分市でつくられている長い手延べ麺「ほうちょう(「そば・うどん・粉もの」p70)」がより簡易なだんごへと変化したという説があります。 だんご……

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