緑色のカラフルなお菓子は、新島《にいじま》や式根島《しきねじま》で十五夜(旧暦8月15日)や十三夜(旧暦9月13日)のお月見につくられます。名前や色の由来はわからないのですが、「お月見といえば緑色のあおやぎ」なのです。お供えにはせず、集まって食べるためのお菓子です。ほかに赤や緑の食紅を使って鮮や……
奈良県では昔から麦類の栽培がさかんで、米とともに基本食でした。小麦粉はだんごにしてかゆや汁の実、菓子やてんぷらの衣にと日常食に用いることが多いなかで、小麦もちは行事食として食べられるものです。 6月終わりから7月初旬にかけてのさなぶり(田植え終いを祝う日)や半夏生、夏祭りの頃は小麦の収穫が終わり……