志摩半島南側にある志摩町《しまちょう》和具《わぐ》は、北は英虞《あご》湾、南は熊野灘に面し南北に港をもち、志摩町の中でも水産業が盛んです。海女が多いことでも知られ、海を離れたら生計は立たないといわれるほど。春から秋にかけては一本釣りやひき縄によるカツオ漁が行なわれます。 ここ和具で400年以上の……
薩摩半島の西南端にある坊津《ぼうのつ》町で受け継がれてきた伝統的な保存食です。地元の人が発音すると「こぶっさっ」「こぶっしゃ」「こぶっしゃき」になります。かつおを炭火で焼いてから醤油と砂糖で何時間も煮る、時間と手間のかかる料理で、ハレの日には家長の嫁がひとりでつくるものでした。十分に火を入れてい……
土佐の宴会(おきゃく)料理は、山、海、野、川の幸を39㎝くらいの大皿に盛り合わせた皿鉢料理です。明治中頃まで全国各地に神様に感謝して食べる「盛り鉢料理」があり、土佐では皿鉢料理として発達しました。皿鉢料理の基本は、「生《なま》(刺身)」と「組み物」です。刺身は、まぐろや旬の魚を平づくりにします。……