淡路島全域で祭りにはもちろん、日常的にもつくられてきたすしです。海が近い家ではいわしや小あじがとれたら、朝つくって弁当に持っていったりしました。すし飯よりネタのいわしが大きくてほおかむりしているようなのでこの名前がついています。俵型ににぎったすし飯は豊作を意味し、農家にも親しまれてきました。温暖……
「すのしゅい」を漢字で書くと「酢の汁《しゅい》」。竹製の粗いおろし器(たかおろし)ですりおろした旬の大根と、生のいわしや丸干しでつくる、酢のきいたおかずです。畑からとってきた大根を皮ごとおろして大根の水分だけで煮るので、大根の旨みがたっぷりで、冬の寒い晩に熱々の煮汁で体を温めました。酸味をきかせ……